「Mixalive TOKYO」のOPは新しくも懐かしい?2.5次元ミュージカルの今

「Mixalive TOKYO」(ミクサライブ東京)オープニングコンテンツが発表!

池袋に2020年春(3月19日)誕生予定の講談社さんによるライブエンターテイメントビル「Mixalive TOKYO」(ミクサライブ東京)。

シネマサンシャインがグランドシネマサンシャインに移転したことで、空き店舗となっていたシネマサンシャイン跡地を講談社さんが大改造。ブシロードさんやテレビ東京さん、UUUMさんといった6つの企業と提携し、新たな文化の発信拠点がまた一つ池袋に増えることになります!

株式会社講談社が、2020年3月19日(木)東京・池袋に開設予定のLIVEエンターテインメントビル「Mixalive TOKYO(ミクサライブ東京)」で開催されるオープニングコンテンツの先取り情報をお伝えします。
「Mixalive TOKYO」(ミクサライブ東京)は、4つのホールとグッズショップ、ライブカフェで構成されます。今回は6Fの劇場「Theater Mixa」のオープニングコンテンツ情報を中心にお伝えします。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002505.000001719.html

いよいよOPENも迫ってきている中、「Mixalive TOKYO」(ミクサライブ東京)の6階に展開する劇場「Theater Mixa」にて上演されるオープニングコンテンツが発表されました!

新しくも懐かしい!? 2.5次元ミュージカルの現在地

1ヶ月間のロングラン上演となる3作品が発表されました!
4月『DEAR BOYS』5月『イナズマイレブン アレスの天秤』6月『錆色のアーマ 外伝』というラインナップに。

『DEAR BOYS』!?
『DEAR BOYS』と言えば、月刊少年マガジンで連載している(いた)八神ひろき先生のバスケット漫画。現在は第4部の『DEAR BOYS ACT4』が連載中ですが、連載が始まったのは1989年という途中で30年間も続いている伝説のバスケ漫画。月刊マガジンの表紙と言えば『DEAR BOYS』というくらいお馴染みのイメージがありますね(笑)

マガジンのバスケ漫画と言えば、

ピカフクロウ氏
『あひるの空』
ミクフクロウ氏
『Harlem Beat』
ピカフクロウ氏
あ?
ミクフクロウ氏
は?

世代が分かるこの質問。
月刊マガジン派は『DEAR BOYS』と相場が決まっているのですが、まさか今になって『DEAR BOYS』が2.5次元ミュージカルの舞台になるとは……。

連載中とはいえ、アニメが放送されたのは2003年なので懐かしさを感じますね!
「Mixalive TOKYO」(ミクサライブ東京)は講談社さんによるライブエンターテイメントビルだけに、しっかり自社のコンテンツをこうして舞台化していくみたいです。ということは、マガジンで連載中の作品はもとより、過去に連載していた作品なども今後順次2.5次元ミュージカルとして上演されていくのかもしれません。

2.5次元舞台というと、どうしても2.5次元ミュージカルのことを想定しますが、例えば『金田一少年の事件簿』や『サイコメトラーEIJI』など、ミステリーやサスペンス作品も多かったのがマガジンの特長なので、そういった舞台なども今後上演されるとすれば俄然面白そうです!

そして問題作『イナズマイレブン アレスの天秤』。
レベルファイブさんの迷走の極致とも言えるこの作品が、タイトルはそのままに2.5次元舞台化というのは何とも間の悪いというかなんというか。

『イナズマイレブン アレスの天秤』はメディアミックス企画として、アニメの放送と時期を合わせてゲームを発売予定だったのが再三に渡る延期を繰り返し、「アレスの天秤」の続編である「オリオンの刻印」のアニメ放送が終了してもまだ発売されないという非常に難儀なタイトル。ニンテンドースイッチ/PS4/iOS/Android向けソフトとして開発されていますが、未だに発売されていません。

当初の発売日は2018年夏でしたが、そこから発売延期を重ね現在予定されている最新の発売日は2020年春となっています。

なんだ「アレスの天秤」の舞台と同じ時期じゃないか! と、思うかもしれませんが、ゲーム版はタイトルが変更されており『イナズマイレブン 英雄たちのグレートロード』に変わっています。これでメディアミックスになっているのでしょうか……? 因みに春発売も危ういのではと言われているだけに更なる延期の場合、「アレスの天秤」の舞台に影響が出ないことを祈ります。

そして、『錆色のアーマ』。
こちらの作品については全く知らなかったのですが、なんと一般的な2.5次元舞台とは正反対のメディアミックスコンテンツだそうです。

2.5次元舞台の特徴は、アニメや漫画、ゲームといった原作を持つ作品が舞台化させるというものですが、この『錆色のアーマ』は2.5次元舞台が原作であり、舞台を原作とするコンテンツとして、アニメ化やコミカライズ化が行われるという逆方向のメディアミックスという非常に珍しい作品となっています。いわゆる派生作品ではなく、2.5次元舞台がオリジナルの原作という、新しい試みが面白い注目の作品です。

2.5次元は舞台は今後も伸び続けるの? 登竜門時代の終わりとこれから

ぴあ総研によると、2018年の2.5次元ミュージカル市場は、前年比44.9%増の226億円だったそうです。

■ 2.5次元ミュージカル市場規模推計

2018年の2.5次元ミュージカル市場規模推計は、前年比44.9%増の226億円となり、順調な成長が続いています。

2018年は、「ミュージカル『テニスの王子様』」、「ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー‼」」、そして「刀剣乱舞-ONLINE-」を原案とした舞台化作品などの人気タイトルに加え、宝塚歌劇宙組公演「ミュージカル・オリエント『天(そら)は赤い河のほとり』」、宝塚歌劇花組公演「ミュージカル・ゴシック『ポーの一族』」、明治座・梅田芸術劇場・博多座で上演された「魔界転生」、新橋演舞場・大阪松竹座で上演された「浪漫活劇『るろうに剣心』」、といった大劇場での公演もあり、公演回数は前年比35.1%増3,695回、動員数は前年比24.7%増の278万人へといずれも大幅に増加しました。 タイトル数も197本と前年より26本増え、その中には多くの新作が含まれています。
https://corporate.pia.jp/news/detail__live_enta20190704_25.html

2017年の156億円から2018年の226億円に劇的に増加しています!
作品本数も増え、2018年は2.5次元ミュージカルにとって大きな転機となったのかもしれませんね。

最近は殆どの作品で舞台化がセットというくらいメディアミックスの定番になっていますが、この上昇傾向が何処まで続くのでしょうか?

もともと舞台というのは日本だとそんなに大きく需要があるというわけでもありません。割とコアな趣味というか、劇場に足を運ぶ理由としても、劇団が好きとか、出演している演者さんが好きといったファンの方などの比重が大きく内輪的な文化があります。2.5次元ではない舞台は、観劇の主要な年齢層もかなり高齢化しています。

2.5次元舞台がこれほど注目を浴びているのは、若いファンが多く、ある意味では演劇界の光みたいなところがあるからですが、2.5次元舞台がこれだけ増えてくると流石にそろそろ飽和になりそうな気がしてきますよね。2.5次元ミュージカルはこれまで女性にターゲットを絞った展開を打ち出してきましたが、今後市場を拡大させていく上で男女共にターゲットにしていくのか、或いは女性のみに絞って続けていくのか戦略が別れそうです。

管理人は子供の頃から舞台が好きで、それこそ2.5次元舞台という言葉が欠片も存在しない時代から見ていましたが、中高生くらいの頃だと周囲で舞台を見るのが趣味という知り合いは殆どいませんでした😭

これまで2.5次元舞台は平成仮面ライダーシリーズのような、俳優業に進出する為の若手の登竜門的な立ち位置としての役割なども部分的にありましたが、ここまで上演される本数も増えてくると、「劇団化」という動きも活発化していきそう。

今後はより本格的なクオリティの舞台などが求められていくのかなと思いますが、ただなんとなくそこまで2.5次元舞台のクオリティの比重を上げたくないというような意図も感じなくもありません。あくまでもライトに見れて規模もそこまで作りこまなくて良い今くらいの水準で留めておきたいというような……。

市場規模的にはまだまだ伸びるだけのポテンシャルを秘めていますが、より市場が拡大し、男女ともに観劇する層が増え一般化してくると、どうしても拡大路線を取らざるを得ません。しかし、そこまで行くと当然上演本数は減り、数をこなすことが難しくなってきます。

あくまでもメディアミックスの一環として2.5次元舞台が存在し、故にある程度のクオリティでも許されているという状態の方が、2.5次元舞台にとってはのびのび出来て良さそう。メインというより、作品に寄り添う形が適正という舞台が2.5次元舞台の本質だとすれば、それはそれでまた一つ新しい価値観の舞台ではないでしょうか。

2.5次元舞台がメインになることはあるのか?
はたまたサブとしてこれから伸びていくのか、なんとも気になる2.5次元舞台の未来。

その答えは「Mixalive TOKYO」(ミクサライブ東京)が握っている!……のかもしれない。

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