池袋さん、遂にアニメ映画の舞台になる!『君は彼方。』この秋公開!!

(C)君は彼方」製作委員会

アニメの聖地は伊達じゃない! 劇場版『君は彼方』この秋、公開

マジ半端ねぇ!

アニメの聖地を名乗らんとする池袋の野心がここに顕在化!
とうとう池袋が劇場版アニメの舞台になるそうです!

池袋を舞台にした長編オリジナルアニメ映画『君は彼方。』。
主人公・澪を若手女優の松本穂香さんが担当。澪の幼なじみである新(あらた)役を『仮面ライダーエグゼイド』や『チア男子!!』などの作品で活躍する若手俳優の瀬戸利樹さんが演じる青春ファンタジー映画となっているそうです。

「君は彼方」は、アニメと漫画の街として発展を続ける豊島区・池袋を舞台に描かれる青春ファンタジー作品。新のことが気になりながらも、気持ちを伝えられずに微妙な関係を続ける澪は、ささいなことでケンカをしてしまったある日、仲直りもできないまま交通事故に遭ってしまう。そして、意識を取り戻した澪が目にしたのは、見たこともない不思議な世界だった。公開されたティザービジュアルには、昼と夜に分かれた池袋の街並みに澪と新が浮かび、緊迫した表情で手を差し伸べあう姿が描かれている。
https://eiga.com/news/20200303/1/

今秋公開予定となっており、上映されるのはTOHOシネマズ!
TOHOシネマズは、「Hareza池袋」のラストピースであり、今夏開業予定の「Hareza Tower(ハレザタワー)」内にOPEN予定。

まさにグランドシネマサンシャインと並び立つシネマコンプレックス!
このTOHOシネマズの開業によって、池袋には巨大な2つのシネコンが超至近距離で鎬を削る「映画の聖地」へと変貌することになります。

その開業に相応しい、池袋全面協力という『君は彼方。』。
新時代の幕開けが近いぜよ!

聖地アピールがマジ半端ねぇ!

各メディアのどの記事を見ても、池袋が舞台であることが極めて強調されているので、元のプレスリリースがそういう内容だったであろうことが推察出来ますが、3年ほど前から制作が進んでいたとのこと。

しかもそれがTOHOシネマズさんで上映予定ということで、完全にこの一連の動きは連動しており、池袋が「アニメの聖地」を高らかに名乗り上げるべく、そのシンボルと言える「Hareza池袋」の開業に合わせる形で作られた完全なご当地アニメと見て良いのではないでしょうか。

これほどまでに地域性を打ち出している劇場版アニメというのは初なのでは?
一般的なご当地アニメのように、単にアニメの舞台になっているという副次的なものではなく、むしろアニメの舞台として描かれる事がメインであり、池袋の打ち出している方向性、「Hareza池袋」内にTOHOシネマズがOPENといった一つの大きな流れの中で、その目玉として用意されたアニメなのではないでしょうか。

ただ非常にタイミングが悪いという他ない!

というのも、このタイミングでこの話題が公開されたということは、本来このリリースは今月の3月13日~16日に池袋で予定されていた「東京アニメアワードフェスティバル2020(TAAF2020)」内で大々的に発表される予定だったのではないかと邪推します。

池袋は「アニメの聖地」となるべくこれまでに様々な布石を打っています。その一つが国際アニメーション映画祭「東京アニメアワードフェスティバル(TAAF)」の誘致であり、昨年に引き続き今年も池袋での開催が決定していました。

期間中は、アニメ作品に関する様々なプログラムが予定され、各劇場での上映イベントはもとより、投票によって各年度の国内全上映・放送作品から最も優れた作品・個人に、「作品賞」「個人賞」「アニメファン賞」を授与する「アニメ オブ ザ イヤー」や「アニメ功労部門賞」の顕彰、全世界からオリジナル作品を募集する「コンペティション」など、一般社団法人日本動画協会が主催し、東京都が共催するアニメと映画の一大イベントとなっています。

「Hareza池袋」も会場としてイベントの中心になっていたのですが、言うまでもなく日本列島は現在そのようなイベントを行える状況ではありません。

中国の武漢市で発生した武漢肺炎(新型コロナウイルス)により、日本は深刻な影響を受けており、戦後初となる日本全国の学校に対する臨時休校要請を始め、ありとあらゆる施設が休園、またイベントが中止/延期となる非常事態になっています。災害の多い日本列島では、被災地が逼迫した事態になることはあっても、日本全国で一律にこのような自粛対応を求められるという事はこれまに経験がなく、まさに未曾有の危機にあると言っても過言ではありません。

その渦中真っただ中で開催が予定されていた「東京アニメアワードフェスティバル2020(TAAF2020)」もまた当然ですが中止となってしまいました。

既に開催が危ぶまれていますが、今年は2020東京オリンピック・パラリンピックもあり、豊島区さんとしても大々的に「Hareza池袋」の開業などで池袋新時代をアピールするべく奮闘していただけに、予想外の形で水を差されてしまい気運も盛り下がっています。

中国の所為で中止になったのは本当に残念。

青春ジョブナイル映画『君は彼方。』は大ヒットになる?

さてさて、こういった系統の映画だと、真っ先に思い浮かぶのが『君の名は。』の大ヒットです。
最終興行収入250億円を突破した日本映画史に残る記録的大ヒットとなっただけに、『君は彼方。』の大ヒットにも期待が掛かります!

興行収入20億円を超えるような大ヒットになったら全面協力している池袋としても満願成就で昇天でしょう!

が、しかし!

日本のオリジナルアニメ映画は、何故かやたらと青春ジョブナイル作品が製作される傾向にあるのですが、確かに『君の名は。』は大ヒットしました。しかし、その一方で同様の作品は実はあまり成功しているとは言い難い現実があります。

興行収入28.8億円を記録した『未来のミライ』はまだマシで、『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』15億円、『ペンギンハイウェイ』5.4億円。フランスで開催された「アヌシー国際アニメーション映画祭」で長編部門のグランプリのクリスタル賞も獲得した『夜明け告げるルーの唄』は全く奮わず、同じく湯浅監督の作品で2019年に上映された最新作『きみと、波にのれたら』は初週0.8億円を記録して次週から圏外となる大惨敗を喫しています。

沢山作られている割にはそれほど需要があるようには見えないのがこのジャンルだったりします。

これは、フランスのカンヌ国際映画祭で賞を取るような高尚な“意識高い系映画”が、実際の興行収入では奮わないのと同じ理屈だと思いますが、多くの人が映画館で観たいのは、高尚な映画ではなく、面白くて迫力のある映像に満ちた楽しいエンターテイメントなので、結局は『アベンジャーズ』とかそういう映画になっちゃう。アクション性を高めてハリウッド路線に舵を切っている劇場版『名探偵コナン』が記録を伸ばし続けて大ヒットしているのを見れば明らかです。

映画としてヒットするかどうかを考えると、なかなか厳しいジャンルなのが青春映画。
最悪なパターンが、大勢から興味を持たれない映画になってしまう事なので、折角これだけ満を持して制作されているであろう新時代の池袋を象徴するシンボリックなアニメ映画だけに、是非とも成功して欲しいですね!

とにかく映画館で観たい映画だと思わせる事が出来ないと、こういうジャンルの作品は目を引くような伝播力に欠ける分、動員が伸び難いというのは傾向として分かり切っているだけに、どれだけアピール出来るかに掛かっています。

「零」や「レリゴー」や「前前前世」並みに主題歌がキャッチーな楽曲になることに期待しましょう!

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