WW3は回避されたの?混迷を深める中「イラン文明を守る」中止

シンポジウム「イラン文明を守る-日本とイランの協力の足跡-」が中止に

2月7日、帝京平成大学 池袋キャンパスで予定されていたシンポジウム「イラン文明を守る-日本とイランの協力の足跡-」が中止となったそうです。

サンシャインシティ、古代オリエント美術館で開催予定のクローズアップ展示「日本・イラン60年の歩み —考古学調査と文化遺産保護の協力—」はそのまま開催とのこと。タイミングがタイミングなだけに何とも残念です。

イランと言えば、かつてはペルシア帝国などがあった強国。文化遺産も貴重なものが沢山ありそうです!

シンポジウムはイランから招聘予定だった方の来日が取り止めになったからだそうですが、プログラムを見るとイラン国立博物館 館長 Jebrael Nokandeh氏でしょうか。

今ではかなり沈静化しましたが、ほんの2週間程前は米-イラン間の緊張がかなり高まっており、アメリカが示唆した52か所にはイランの文化遺産などもあったそうなので、そのタイミングで「文明を守る」というのはクリティカルなシンポジウムだったのですが……。

アメリカが悪い一辺倒のメディア?

アメリカが対外工作を取り仕切るコッズ部隊のソレイマニ司令官を空爆したことで、世界各国のTwitterで「WW3」がトレンド入りするなど緊迫した数日間となっていましたが、某朝〇新聞では素晴らしい司令官を空爆したアメリカは悪みたいなとんでもない記事を書いていました。幾ら何でも流石に意図が丸見えすぎる酷い記事で戦慄しました。

メディアも相当アレですが、個人的に今最も蟲毒壺になっているのはYahooじゃないでしょうか。ポータルサイトとして様々なメディアが記事を提供していますが、タイトルを見ただけで何処の記事が分かるような偏向的内容の記事も多く、共同のようなフェイク記事も百花繚乱なのでとにかく質が担保されてないという意味では非常に危険なサイトになりつつある気がします。

それはさておき。
シンポジウムの趣旨としては、以下のような内容だったそうです!

開催趣旨
2019年,日本とイランは外交関係を結んでから90年となる節目の年を迎えました。考古学や文化遺産保護の分野における日本とイランの歴史は古く、考古学分野においては、1950年代の「東京大学イラク・イラン遺跡調査団」以来、さまざまな大学・研究機関がイラン人研究者との共同研究を実施してきました。
文化遺産保護分野においては、ユネスコ文化遺産保存日本信託基金による世界遺産チョガー・ザンビールやバムの保存、また近年では、帝京大学や東京文化財研究所がイラン文化遺産工芸観光庁と協力して、文化財保護分野の人材育成と技術移転を実施しています。
本シンポジウム・研究会ではこれまでの考古学および文化遺産保護の分野における協力の足跡をたどり、現在進行中の活動について紹介するとともに、今後の協力関係の深化をはかるための意見交換や議論を行います。
https://www.teikyo-u.ac.jp/bunkazai/2019/11/2124

状況が状況だけに参加してみたかったのですが中止は残念。といっても現在のイランの状況を考えると、来日もままらないというある意味それだけ緊迫してきているという事なのかもしれません。

日本とは伝統的友好国と言われるイランですが、現在は経済制裁でかなり疲弊しているそうです。今回の一件でも大統領の上に宗教指導者がおり、国軍の他に革命防衛隊という軍事組織を持っているという特殊な国家体制に注目が集まりましたが、特にウクライナ機の誤射もありイラン内の反政府デモもより活発化しているみたいですね。

つまるところ現在のイランは内紛状態にあり、政変が起きつつある中、アメリカとガチンコ出来る状態ではないと考えると、WW3のような方には向かわなそう。一方、すっかり大人しくなった北と、アメリカとの第1弾合意をなんとか締結した中国。とは本番は第2弾以降と言われており、2020年の主眼が米中対立という構図には変化がなさそうです。

このタイミングそれはあり得ないのでは? という判断の企業があったりしますが、何故そこまで付け込まれるのかと言えば、結局これまで日本は平和だった分、経済だけで考えているからなんでしょうね。これから米国輸出管理改革法(ECRA)などが本格化したらどうなっちゃうのと思いますが、既に今月に入ってAIソフトなどが規制されたとのこと。

娯楽もこれから日米が密接に結びついていくと思いますが、レッドチームとブルーチームの構図はより鮮明になり、どういった場合でも共産圏と折衝する最前線となるのは日本だけに、平和の祭典オリンピックが終わった頃くらいから対立が激化していきそうです。

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