あの乙女ゲー2社が合体!「アイデアファクトリープラス」設立へ

悪魔合体! 『ヒプノシスマイク』以降も更なる深化へ

オルトプラスさんと言えば、ビーグリーさんとのタッグで声優の保志総一朗さんをスーパーバイザーに迎えた新作アプリゲーム『RenCa:A/N(レンカ アルバニグル)』が絶賛配信中ですが、2018年9月にサンシャインシティに本社を移転。そして2019年6月にはアイデアファクトリーさんとの資本業務提携が発表されています。

同年9月には第1弾タイトルとしてアイデアファクトリーさんから発表されていた大人気ラップバトル『ヒプノシスマイク』のアプリゲーム『ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle-』への参画が発表されるなど、オルトプラスさん、アイデアファクトリーさんとの間で協力関係が構築されてきましたが、今回、そうした動きを更に強化すべく2社による合弁会社「アイデアファクトリープラス」の設立が発表されました!

資本金1,000万円。オルトプラスさんの100%子会社として設立され、その後、アイデアファクトリーさんに株式の49%が譲渡され合弁会社となるみたいです!

「ヒプマイ」の成功には「運営力」が問われている?

現在両社で協業開発中のタイトルと言えば『ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle-』ですが、そのパブリッシング業務を主たる目的としての設立ということなので、「ヒプマイ」という大人気コンテンツのゲーム化を何が何でも成功させたいと強い意欲を感じる合弁会社設立となっています。

専業で運営を行う事によってメンテナンス対応やアップデートなどを迅速に行い、ゲームを盛り上げる施策を矢継ぎ早に打ち出すべく意思決定の最適化を行うという運営面ではかなり期待できる形になっているのではないでしょうか。

「ヒプマイ」に参画を発表したことで株価が上昇したりもしましたが、女性向けでラップバトルの「ヒプマイ」が大成功したことで、完全にモロ被りの後追い作品『Paradox Live(パラライ)』が登場したり、ラップバトルの次は「お笑い」ということで、『Warahibi!(わらひび)』や『GETUP! GETLIVE!(ゲラゲラ)』といった所謂アイドル系の派生作品も様々登場しています。

大きな潮流となった作品だけに、まさに外すわけにはいかない「ヒプマイ」のアプリゲーム化。

アイデアファクトリープラスさんとしては、『ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle-』以降も、新規で開発・運営していくタイトルで長期的に協業していく予定だそうなので、「運営力」が試されますね!

アプリゲームはゲーム部分もさることながら、市場が成熟したことでまず運営が何処かで切られるくらいシビアな市場になっています。新作を発表しても「運営が〇〇だから問題外」となってしまい、発表段階で死亡確認! というタイトルが増えているのがリアルな現状と言えるかもしれません。

そう簡単にサービス終了して課金が無駄になることもないんだ!

かつてそう言って、僅か5ヶ月で簡単にサービス終了になった某エンなんとかプリンセスというアプリゲームもありましたが、サービス終了をするにしても、どう終了させたかが次のゲームにも資産、或いは負債となって響いてきます。

コンテンツを大切にし、運営を誠実に一生懸命続けてきた上での苦渋のサービス終了なのか、或いは最初の数か月で駄目だと判断し、後はいい加減に運営して早々にサービス終了を発表するのか、そういう「運営」の姿勢そのものが、次のタイトルへの期待値、評価に直結しているので、ユーザーに不義理な事をやった運営が幾ら次のタイトルを発表してもそれはもうその時点で死を確約されているようなものです。

そりゃあ運営に信用がないのにガチャなんて馬鹿らしくて回してられませんからね(笑)

むしろアプリゲームの動向としては、既にガチャゲーはかなり忌避されつつあり、ガチャを実装しているゲームというだけで敬遠されつつある状況になっています。特に自由に使えるお金が少ない中高生のティーンエイジャーにとってはガチャゲーは鬼門です。

そういった世代がどんなゲームをプレイしているかと言えば、ガチャによらないマネタイズを用いている『荒野行動』とかになってきます。じゃあそうしたタイトルが収益面で苦戦しているかと言えば全くそんなことはなく、豊富なアクティブユーザーのアイテム課金などでランキング上位を占めています。全世代対応型の『ポケモンGO』も2019年の売上高は8億9400万ドル(約983億円)となっており、2年連続で売上を伸ばしているので、今年も順調に伸びれば1000億円を超えそうです。

そしてここで気が付くのは、こうしたガチャによらないマネタイズを用いて成功しているタイトルは殆どが外国産です。ガチャでマネタイズを考えている時点で日本市場のみに特化した形になっており海外展開は難しく、かつその日本市場でも「ガチャ離れ」が起こっているので、今後より一層ガチャを取り巻く環境は苦しくなる一方ということです。

新規のガチャゲーが殆どヒットしないのも、今更新規タイトルでガチャを回して資産を集めるなんて本音で言えば誰もやりたくない。やりたくないことをやらせようとしています。それが如何に困難な事は言うまでもありません。メーカーがガチャでボロ儲けしたいだけのゲームなんて見透かされてますからね。だからこそ「運営」が重視される時代になっています。

ただ現実的に言えば、日本のメーカーがガチャゲーに傾倒して、将来のゲームユーザーになっていくティーンエイジャーの需要を国内メーカーが全く取れずに、海外ゲーばかりに奪われている現状は将来的に悲惨な事になると思います。

現在の国内市場における任天堂とPSの顛末を後追いするだけにしかならないと思いますが……。

「オルトプラス」がいよいよ池袋で存在感を発揮?

池袋と言えばアニメイト。池袋と言えばオトメイト(アイデアファクトリー)といった、割と池袋では特定の企業がかなり存在感を発揮しています。名前自体がブランドになりつつあるというか、K-BOOKSさんなどもそうですが、「乙女の聖地」だからそういう企業が集まっているのではなく、そういう企業が集まっているから「乙女の聖地」であるということが逆説的に証明されています。

それ自体が一つの付加価値を持っている事を考えると、折角本社を池袋のサンシャインシティに移転したわけですから、池袋で「オルトプラス」新作発表会をやるとか「オルトプラスグッズショップ」を開設するとか、今後はそうした形のブランディングなども行われていきそう。やらない理由はないと思う。

AGF(アニメイトガールズフェスティバル)は年1回ですが、池袋に店舗があれば年中AGFみたいなものなので、地の利を生かさない手はない! そうなると、他社IPに依存しないオリジナルIPも強みを持ちますが、どちらにしてもアプリゲームメーカーの多くが減益や赤字といった厳しい時代に突入している今、アプリゲームが収益の柱である企業はジリ貧でしかないので、どう多角化していくのか問われています。

池袋と言えばオルトプラスと言われる日が来ると良いよね😊

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